2/20/2018

“経験値”についての考察

最近、頼まれ事で 既存曲二作品 の ベースギターをコピーする  機会を得た。
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どちらも昔から聴き親しんだ曲なので楽勝楽勝♪

…と、思ってたら

…全く違ってた。


ところで余談になるが…(いや全部余談だから)

普段自分がベースギターで参加しているバンドってのは既存曲を 自分たちなりに消化して音にする というインチキ楽団なのだ。
その通りに演奏するわけではなく 何となくそれっぽく聴かせる仕様 で運営している。

真剣に曲をコピる事もなく コード進行すら調べずに いきなり集まって

「これってキー何だっけ?」

「だいたいこんな感じ?」

「イイ感じだからこれでいこうか」

オリジナル曲作るのもメンドクセェし、これが一番楽なんじゃね?

…みたいな世の中をナメてるバンドなのだ。



まあ、全くの素人がこんな事したら曲になるはずがなく…

それなりの 経験値 を積んだメンバーでやってるからボチボチ成り立ってるわけである。


…で、ここで元に戻る。


今回の依頼は 既存曲二作品のベースギターのコピー なのである。
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コード進行や構成を厳守しなくちゃ成り立たない状況だ。


また余談になるが…(だから全部余談だろ)

昔はカセットテープを何度も何度も巻き戻しながら好きな曲のギターフレーズをコピーしたものだ。

そんな自分の耳コピ経歴は殆ど中学時期で始まって高校前半くらいだったか…

キッスシンリジーに始まりイエスやラッシュスティーリーダンなどなど興味を抱いたものは何でもやっていた。


そして高校に上がって、家でチマチマ弾いてる時代から実際にバンドを組む時代に入ると…

『コピー』より『セッション』に興味を抱いた。

バンドでジャムるのはもちろん、ギターレスのバンド(ウェザーリポートなど)の演奏を流して自由にギターを弾いてみたりと、コピーの時代は終焉をむかえた。

そもそもその頃には自分はドラムに転向していたので音階という世界から離脱してもいた。


それがかれこれ十六歳頃の話で現在五十代…

もうコピーという世界から遠退いて三十余年もになる。


…で、ここで再び最初に戻る。

今回の依頼は 既存曲二作品のベースギターのコピー なのである。
                 



今や大概の曲はYouTubeに上がっていて、シークバーを使って視覚的に同じ部分を再生したりと、昔に比べれば耳コピの好条件が整っている。
諸々気楽に構えつつ、とある休日に颯爽とベースギターを取り出しコピーに取り掛かった。

…が、思うように事は進まない。

曲のキーを掴んだところまでは良かったが、ベースラインを習得するまでが非常に困難なのだ。

これは初老による集中力の欠落だけではない。

「あー、こんなコード進行なのか…あれ?この先違うな…ん?さっきまでどんなだったっけ?」

…みたいな。

ちょっと最初のコード進行を掴んだらそのままセッション感覚に突入して自分の目的を見失ってしまうのだ。


YouTubeに何となく合わせられたってバンドのコピー演奏は成り立たない。

今回は『ジャムセッション』では駄目なのだ。


そう自覚しようとして何度もトライするが、どうしても 何となく合わせられた になってしまう。

こりゃ駄目だ…!

…って事で 輪郭だけを複数回弾き倒し後から細かい部分をチェックする という方式にしてみた。

そうすると、何となく大丈夫なのでは?…ってところまで進めた。
(…というか気力の限界をむかえた)


昔は2曲のベースラインをコピるくらいなら一時間ちょいくらいだったと思うが…何と丸半日格闘してイマイチ自信を持てない状況。


これは クセの強い経験値が完コピの邪魔をしている って事なのかもしれない。

楽曲に向かう姿勢を自ら崩してしまっている感がある。

全部が全部 少しアウトするくらいが面白い とか 偶然性が良いものを生む にどっぷり浸かっていては成り立たない。

しっかり行儀良く演奏しなきゃならない場合もあるのだ。


これからは ちゃんとコピれる経験値 も積んでいこうと思う次第でございます。

ここだけの話だが…今回は『何となく合わせられた』で勘弁してもらう次第です。

2 件のコメント:

  1. Makoto Hayashi2018/02/20 13:39:00

    あら?何か余計な考察させてさせてしまったかな?
    でも、そこまで考えてやってくれてありがとー‼

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    1. 今の俺には考える事が大事なのだ(笑)

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