殆どの国民は、戦後の日本復興劇を少しばかりでも知っていると思う。
職場や家を失った人達、
親を失った子供達、
兵役から生きて帰った人達。
各自生きる為に、ありとあらゆる方法で物資や金を手に入れようとした。
たとえ法を破ってようと関係なかった。
その結果の復興。
一時的に無法地帯になる事による復興。
信じられない勢いだったと思う。
結果、日本はそれなりの地位を確立。
世界中から注目されるようになった。
…で、
イイフリコキになった。
浮浪者の減少、衣食住の充実、企業の成長。
非常に治安の良い管理社会になったわけだ。
『安全な国』として、国民の平和ボケは他国の群を抜いた。
バブル崩壊後に至っても平和主義は続いた。
それにより国民は、『実は平和じゃない平和』の中を過ごした。
どこかでおかしな病原菌が蔓延すれば国全体が反応し、金回りなど無関係に守りの体制に徹した。
どこかで不幸な事が起これば同情の空気が漂い、ドケチ人間までが突如として身銭を削った。
何かある毎に自粛、自粛、自粛、の一途。
小奇麗な管理体制…失い続ける信頼関係…所得の急降下。
鬱病や自殺者が増え続ける日常。
生きる為の自力を失った国民は不満の捌け口を失い、突如の無差別殺人や放火、「刑務所に入りたい」という理由で犯罪に走る輩まで出てきた。
そこに来て東北のこの大災害。
『皆が一つに』
…なんてのは言葉だけ。
出る杭は打たれる。
取り締まりに引っ掛かり、法に裁かれて終了。
電車と遺体を区別無く埋めてしまうような事態はさすがに度を超してるとは思うが、少なくとも戦後の日本には近いものがあったと思う。
おかげ様で、あの復興のスピード感。
まんざら馬鹿にしたもんでもないでしょ。
素直に凄いなぁと感じている自分もいる。
常識と非常識?
正義と悪?
…こうなると、何が何なのか理解出来ない。
ともあれ今の日本の体制では復興は考え難い。
まあ、そう簡単には変えられるもんじゃないんだろうけどね。
でも少なくともさ、
御役人様達や電力会社の上層部様達の生活水準を少しだけ下げていただこうよ。
それだけでも救われる人の数は増えると思うよ。
8/05/2011
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