7/01/2011

歪んでしまったパイプライン

競争入札の談合禁止。

…まあ、国が決めた事なので仕方ない。

しかし、ただでさえ工事発注が激減しているだけに、皆生き残りに必死だ。
少しでも多くの工事を受注しなくては死活問題。

…で、更に条件を悪くしてるのが従業員の雇用関係。

どの業者も雇用経費に余裕が無いので、直営作業員を雇わないのだ。
受注本数を増やしたいだけに現場代理人(現場監督)の頭数は揃えて、実際に作業をするのは外注となる。

こうなってくると、業者間、資材商社、機械レンタル会社とのパイプラインが大切になってくる。
いくら工事を受注しても、作業する人員や工事で使う資材、必要な重機がなけれは工事は完成出来ない。


「あの会社、やたら工事受注しまくってるから経営ヤバいんじゃね?」

「あの野郎~、低額で根こそぎ受注してやがる!」

「あんな金額で請負ったら大赤字だろうに…」


そんな噂が飛び交って、どんどん会社の評判は下がり誰も下請をしてくれない、どこも資材を売ってくれない、どこも重機を貸してくれない…という現象が起こる。


そこまでして工事を受注する意味はあるのだろうか?


事実、その状況になってしまった業者が身近にもある。

無闇に取りまくるのは経営者…。
工事担当者は苦労のし通し…。
担当者には一切罪はないが、周囲は冷たい対応をするばかり。


低額落札。

資材調達困難。

現場人員確保困難。


どう考えても良い結果が生まれるとは思えない。

2 件のコメント:

  1. 業界は違えど、考えさせられる...というより、同じような思いを抱いてる今日この頃です。
    IT業界も、似たようなことがそこかしこでありますよ。んでもって、各種「困難」な状況のせいで、品質が落ちると...。で、品質が悪と、コストたたきの要因にもなっちゃうんですよねぇ。

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  2. >Myutaka さん
    コメントありがとうございます~♪

    >「困難」な状況のせいで、品質が落ちる
    まさにその通り!
    良品質が売りの日本なんだから…。
    とにかく根本的に見直して、業者の意識を変える必要があるのでは?…と。
    とにかく民間企業には限界がきてますよ、ええ。

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